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契約書 : 不動産契約書の注意点は?書式や効力など

店舗物件を借りていて、解約予告をされましたが、退去しなければならないのでしょうか?

店舗物件を借りているのですが、大家さん側から解約予告を受けました。

大家さんが高齢で病気を患っており、余命が長くないそうです。

発生する相続税が払えないため、土地を売却しなければならない、だから退去してくれという話でした。

契約書では、6ヶ月前に解約予告をすればよいことになっているそうです。

私としては、内外装に2,000万円かけた店舗ですし、大家さんの側からの通告で全てを捨てることになるのは納得できません。

大家さん側からの解約の場合、正当な理由がなければ解約できないという情報を見ました。

今回の件は、正当な理由になるのでしょうか?私は黙って退去しなければならないのでしょうか?
ご質問ですが、まず前提として借地借家法28条によれば、賃貸人からの更新拒絶通知または解約申入れには、正当事由を必要としています。そして正当事由は、①建物の賃貸人及び賃借人が建物の使用を必要とする事情を基本的要素として、②建物の賃貸借に関する従前の経過、③建物の利用状況及び建物の現況、④いわゆる立退料を補完的要素として、判断されます。

つまり、借家人の必要性が賃貸人の必要性より非常に大きければ原則として正当事由は否定されます。一方②ないし④は建物使用の必要性の不足を補うための要素に過ぎませんので、④立退料の提供のみでは正当事由が認められることにはなりません(寺田逸郎「借地・借家法の改正について」民事月報47巻1号11頁等)。

さて本件では、居住用ではなく店舗用収益物件であることを踏まえても(居住用物件の方が正当事由は認められにくいと一般論としてはいえます。)、代替物件の見つけにくさ、店舗営業が賃借人の生活・家計等に与える影響(多店舗経営であれば影響の程度は弱まりますが。)、そして賃借人が支出した設備投資の費用額2000万円等を総合考慮すれば、オーナー側に建替えにより土地の有効利用を図るという目的が特段あるというのでなければ、基本的には正当事由はないと言えると思います。

ちなみに、ご質問に「発生する相続税が払えないため、土地を売却しなければならない」とありますが、現在店舗用賃貸物件(貸家及びその敷地)であると思われますので、オーナーとしては、そのままの収益物件として買受人を募集するという方法もありえますし、その方が通常であると思います(リート物件など投資家は通常貸家状態で購入しますし、更地にするということは立退費用のほかに建物取壊費用が発生しますので、相続税額以上のキャッシュアウトが生じると思います。)。

ご相談のケースでは、現時点で立ち退く必要はないかと思いますが、相手方より立退料についての提案書が届き補償によっては立ち退きもある程度検討されるということであれば、不動産に詳しい弁護士か不動産鑑定士に、本件事案に合理的な立退料についての意見を求めた方がよろしいかと思います。
正当な理由がなければ解約できないのは、そのとおりです。
様々な事情から判断することになりますが、借り主側の事情も考慮されるべきです。

契約書の解約予告時期は気になさらなくて大丈夫です。6か月前だろうと、正当な理由は必要です。


立ち退き拒否を貫くか、立ち退き料を得られる方向に持って行くかなど重要な局面です。
弁護士に依頼することをおすすめします。
立ち退き前提で交渉を開始してしまうと、とても不利です
お忙しい中ご回答いただきありがとうございます。

どうやら、退去を黙って受け入れる必要はなさそうだと分かり、安心しました。

「法的に正当な事由とは言えないと考えられそうなので、この状況でしたら引き続き商売をさせていただければと思います」

と伝え、相手の出方次第で弁護士さんを入れる方向にしたいと思います。

えびフライさん
2018年10月05日 01時07分

みんなの回答

中島 俊輔
中島 俊輔 弁護士
不動産・建築に注力する弁護士
ベストアンサー
ありがとう

2018年10月05日 03時09分

鬼沢 健士
鬼沢 健士 弁護士
弁護士ランキング 登録弁護士が過去30日における弁護士ドットコム内で行った活動(みんなの法律相談での回答など)を独自に数値化、ランキングしたものです。 茨城県1
ありがとう

2018年10月05日 11時03分

えびフライ さん (質問者)

2018年10月05日 18時16分

この投稿は、2018年10月05日時点の情報です。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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